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慰謝料とは

故意または過失によって他人の権利または法律上保護された利益を侵害した場合には、賠償をしなければなりません。

故意又は過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

もっとも、間違って物を壊した、という場合であれば、価額が明らかなため、金銭での賠償が明快です。
ところが、目に見えない精神的苦痛などの無形な損害の場合、厳密には、如何なる金銭を以てしても、償うことは不可能です。
かといって、何等の賠償をしないでいいという論理が成り立たないことは、誰にでも理解出来ます。

他人の身体、自由もしくは名誉を侵害した場合または他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、第709条の規定により損害賠償の責任を負うものは、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

なお、慰謝料には、被害者の報復感情を充足するためのものであるとする「制裁説」と、損害の填補であるとする「補填説」がありますが、判例や通説は、補填説にたっています。

また、損害賠償の方法は、原状回復ではなく、原則として金銭に見積もって賠償することと定められています。

損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める。

第417条の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。
被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。

一般に、「精神的苦痛」という場合、個々人の価値観によっても異なり、主観的な要素が過分に含まれます。
しかし、個々の主観的な苦痛の大小を測ることは不可能ですし、主観というのは、個々人によっても、その時のおかれた環境や場所・立場などによっても変動するものですから、基準を定めることは出来ません。
その為、慰謝料の請求金額には、決まりや上限というものは存在しないので、仮に、当事者間で合意した場合には、それが5万円であっても、1千万円であっても、原則として、有効に成立することになります。

ただし、当事者間で合意に至らない場合には、最終的には、裁判官が、一般的な社会通念上の平均的価値観に従って損害の大小を判断し、額を決定することになります。

慰謝料とは、原則として、不法行為に基づく損害賠償です。
例えば、単に「嘘をつかれて多大な精神的苦痛を受けた」などということでは、慰謝料は発生しません。

上記「不法行為」の場合の他、例外として、婚約の破棄や住宅の欠陥工事、老人ホームのサービス不完全、等のように、債務不履行に基づく損害賠償、という法理論を構成する場合もあります。

つまり、原則として、不法行為と評価することが出来る原因事実によって生じたものでなければなりません。

よって、「非常識である」「礼儀や挨拶が無い」「横柄である」などなどの、道徳上・社会上の問題や非があるという場合であっても、よほど、社会通念上の許容範囲や受忍限度を超えるような「違法性」が認められない限り、法律上の「不法行為」とはなりません。

例えば、交際関係にある独身の男女間においては、一方的な破局や二股や三股かけられていたというような事実により、多大な精神的苦痛を被ることはあります。
しかし、そうであったとしても、夫婦間における貞操義務=貞操権のような法律上の規定はありませんから、どんなに精神的苦痛が大きかったとしても、法的な保護はなく、不法行為とはなりません。

また、不倫当事者間での婚約破棄や復讐工作の依頼など、公序良俗に反する契約のような場合、いかに精神的な苦痛を受けたとしても、原則として、相手方に損害の賠償(慰謝料)を請求することは出来ません。

一般に、物的損害(財産的損害)の場合には、原則として、財産的損害の現存価値が賠償されることによって精神的損害も慰謝されたものとみなされ、別途の慰謝料は認められません。
人間の身体や名誉、自由、等の非財産的損害に対してのみ、慰謝料が認められるのが原則、ということです。
ただし、例外的に、生活の本拠・基盤である自宅建物や営業用家屋を失った場合や、家族同様の地位を占めていたペットを死亡させられた場合、先祖代々の大切な家宝を損壊させられた場合、等、特別な事情がある場合には、慰謝料を認めるケースがあります。

なお、そのような場合の慰謝料金額は、被害金額全体の1割程度と判断されることが多いようです。


慰謝料の発生原因には、実に様々なものがありますが、主要なものは、以下のとおりです。

●離婚や内縁の不当破棄
●夫または妻の不倫(不貞行為)
●婚約の不当な破棄
●セクシャル・ハラスメント
●パワー・ハラスメント、いじめ
●ストーカー被害
●DVや暴行・傷害、虐待、などの暴力行為
●名誉毀損やプライバシーの侵害
●医療過誤(医療事故)、誤診による損害
●交通事故や学校・施設での事故
●騒音や悪臭、日照や眺望の妨害
●待遇や賃金の差別、退職強要
●強姦や強制わいせつ等の性被害
他。


慰謝料トラブルについて

慰謝料トラブルについての説明ページになります。
是非、ご拝読のほど、よろしくお願いします。

慰謝料トラブルについて




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